杉本博司展

大規模な回顧展ってことで、かなり力が入ってる。
初めて生で見る杉本写真にかなり期待していた。
美術館エントランスに設置されたシアターシリーズの一枚にやられる。
光を放つ面となったスクリーン。
スクリーン周囲の装飾。光を受け、見たこともない質感となって写されている。
最初の展示室にはコンセプチュアルフォームが。
これは、あまりピンとこない。
というのも、最初に見た作品に写されたシアターのディテールの質感の
印象が強すぎて、ディテールのない写真に魅力を見出せなかったのですよ。
この二つをみて、杉本写真は、ディテールを求めているなあ
と感じた。
いろいろあるが、シースケイプスも印象深い。
それは、写真だけの力ではなくて、空間とも結びついてる。
床、壁、天井を黒くし、スポットライトを作品に当てることで
闇の中に浮かび上がらせるといった展示方法。
ミニマルな写真に、ミニマルな展示。心地いいです。
あとは、杉本の東京の自宅を写したものも印象に残ってる。
これも、展示との関係で。
前室が暗くて、展示室が明るかった。
ちょうど、暗い部屋の中から、光を望む位置に写真がかけられていて
崇高さを感じた。