良かったもの

ルーシーリー展@ニューオータニ美術館

安村崇@パルコミュージアム

横浜トリエンナーレ

ですね。


ルーシーリーは、何度見てもすばらしいし、感動する。
この人の作品を見ていると、過去から続く美的なものの系統
が存在していて、それに、のっとって作品が作られているんだなあ
ということを思わせる。
それに、彼女の作品は、素材、プロポーション、スケールといった
要素に還元して考えることができて、それがモダニズムという事かもしれない
と思うし、それが僕を引きつける魅力かもしれない。


僕は、リーがあくまでも陶芸家にこだわっていた
というところに興味を持っていて、
それは、作品が一品生産ではなく、
顧客の発注にあわせて、作品を再現、(まあ完璧な再現など
できるわけはないんだけれど。)させるために、
釉薬の調合を全て記録してあった。ということからもわかる。


そして、この作業をしているってことが、
ヘルッォーグの建築写真を集めるってこと
とつなげて考えることができるんじゃないかな
と思っている。


安村崇の作品も非常によい。
新世紀の、日常らしさは見たことあったのだが、
新作もよい。
僕は、構成されている。ような絵画、写真が持つ
静けさが好きで、そこが安村の写真の魅力でもあると思う。
でも、完全に構成されているのではなく、
構成されているっぽく見せるところがミソで
それがなければ、画面は本当に静止してしまう。


最近の作品、せめて惑星らしくは、単体で見るよりも
連続の中で見ていくことにより、発見や深みを感じることができる。
風景の中に配置された人間の不自然さなど。


横浜トリエンナーレは、作品がたくさんあってとても楽しい。
その中で、圧倒的なのは、堀尾さんでしょう。
毎日のパフォーマンス。
千円絵画。百均絵画などパワフル。
僕も一つ購入。抽象的な絵画作品。


川俣さんの、意図を一番表しているのが堀尾さんらしく
どこのメディアを覗いても堀尾さんは引っ張りだこだね。


百均絵画の、箱に無造作にかけられた、
毎日いろをぬっているオブジェたち。
場にとけ込んでいるけど、見せ方をかえたらすごいと
思うよ。
そうしないところがいいんだけど。

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